10月の自然観察日記(2003.10.30現在)

赤字は初めて見られた種)

【自然観察日記】
10月7日

  • 三田の奥に栗拾いに行きました。栗林は蜂がいっぱいでした。
    10月8日
  • マンションは完全に覆われてしまって、ほとんど蛾の姿は見なくなりました。と同時に蛾に対する興味が急速に薄れていくのを感じます。やはり、「毎日、蛾の数を数えなくては」という気持ちがこの数年間の観察を支えてきたのですが、一方ではかなりストレスになっていたのかもしれません。しかし、マンションの改修が終わったらまたはじめるかもしれませんが。
    10月18日
  • 久しぶりの好天です。今日は午前中は芋生川の定点観測でした。午後から、コスモスの里に行き、夜はマンションの理事会に出席です。多忙な1日でした。
    10月19日
  • 卒業生から前々日に誘いが来て、今日は本当に久しぶりのハイキングです。前日は昔使った山道具を取り出してきてしばし思い出に浸っていました。しかし、30年も前に使っていたニッカーズボンがまだ現役のように使えるのにはびっくりしました。昔のものは作りがしっかりしているのかもしれません。この数年少しやせて山をやっていた頃の体重に近づいているのも一因かな。しかし、低い山なので、ニッカーズボンというのも少し恥ずかしい感じです。そもそも今頃の登山者はニッカーズボンなどはいているのでしょうか。とりあえず普通のズボンに、厚手の靴下、それにこれももう何年もはいていない革製の軽登山靴をはいていくことにしました。目的地は福知山線の藍本駅からすぐの虚空蔵山592mです。標高差は400mほどですが、なんせこの何年も山に登っていないので足がつらないか心配でした。
     登りは最後がきつかったのですが、それでもどうやらこうやら頂上に着くことができました。途中、センブリが咲いていて、まだ、写真を撮る余裕がありました。それにしても登山者で頂上は満杯状態です。それもみんな中高年か、子供連れ。登山も変わったものです。相棒は私のためにわざわざノンアルコールビールを持ってきてくれていました。久しぶりの登山で、ビールを飲むなんて発想も無くなっているのに愕然。そういえば、山を登るのはビールを飲むためだったっけ。即席ラーメンを食べて、帰りは草野駅に向かっておりました。実はこれがかなり長い下り坂で、最後は膝が笑う状態に。明日あさってあたり足がどうなるか心配です。途中、アキチョウジの花、ヤブコウジの実、リンドウの花が見られました。また、麓のススキにナンバンギセルが見られました。そういえば、今年はナンバンギセルの当たり年だそうで、私も久しぶりです。山登りの後はやはり温泉です。三田の南の「鹿の子の湯」というところに行きました。弱アルカリ性の硫黄泉、かなり気持ちのいい湯でした。
    10月25-26日
  • 奈良の南にある談山神社というところに行ってきました。紅葉で有名なところですが、季節的にはまだ早く人影はまばらでした。それでも少し色づいてきていて、何かうきうきした感じがありました。この神社は藤原鎌足の長子定慧法師が唐に留学中に父鎌足の死を夢のお告げで知り、急いで帰国し、茨木市の阿威山にあった墓所を堀り、遺骨の一部を多武峰で荼毘に伏し、十三重塔を建て、山上に古墳を築いて埋葬したところから始まるとされています。その後、講堂、金堂、弥勒堂などが建ち、立派な妙楽寺という寺になりました。一時、天台宗になったのですが、室町時代に後花園天皇より「談山大権現」という号をもらい、藤原鎌足を祭る神社としての信仰が深まったそうである。この地はまた、中大兄皇子と藤原鎌足とが大化の改新の密談をした地としても有名です。
     境内は本当にしっとりとした感じで落ち着いた感じで長い間ぼんやりと滞在することができました。古くなって大分痛んでいるようすでしたが、特に重要文化財になっている建物にも入ることができ、写真も自由という奔放さに感心しました。
     境内にはウバユリの実が多く見られました。また、アカタテハなどタテハ類が見られましたが、あまり自然観察というムードにはなりませんでした。これも神社の威厳のせいでしょうか。途中寄った聖林寺というお寺の前で、ホウジャクが飛んでいるので、何枚か写真を撮ったのですが、飛び回ってなかなかうまくとれません。それでやっと撮った写真を下に載せておきます。後で、同定してみるとどうも普通のホウジャクではなく、イチモンジホウジャクというのに似ています。これは南方の蛾で、あまりこの辺にはいそうにないのですが、どうでしょう。

    【10月の観察種】

    鱗翅目(蛾)(6種)
    メイガ科    
    マダラガ科   ホタルガ 
    シャクガ科   ナカウスエダシャク
    スズメガ科   ホウジャク         イチモンジホウジャク?
    シャチホコガ科 
    ドクガ科    チャドクガ
    ヒトリガ科   
    ヤガ科     ハスモンヨトウ

    鱗翅目(チョウ)(19種)
    アゲハチョウ科 ナガサキアゲハ       アオスジアゲハ       クロアゲハ?
            キアゲハ          アゲハ
    シロチョウ科  モンシロチョウ       キチョウ          スジグロシロチョウ
    シジミチョウ科 ヤマトシジミ        ムラサキシジミ       ウラギンシジミ
            ツバメシジミ        ベニシジミ
    タテハチョウ科 ツマグロヒョウモン     キタテハ          アサマイチモンジ
            アカタテハ
    ジャノメチョウ科 
    セセリチョウ科 イチモンジセセリ      チャバネセセリ

    トンボ目(4種)
    ヤンマ科    カトリヤンマ?
    トンボ科    アキアカネ         ナツアカネ         マユタテアカネ

    カメムシ目(2種)
            ツヤマルシラホシカメムシ  アオクサカメムシ

    その他
            オオスズメバチ

    【写真】
    サイヨウシャジン
    10.7 三田
    アキアカネ
    10.7 三田
    アメリカイヌホオズキ
    10.7 三田
    キランソウ
    10.7 三田
    カタバミ
    10.7 三田
    チチコグサモドキ
    10.7 三田
    タネツケバナ
    10.7 三田
    ハハコグサ
    10.7 三田
    センブリ
    10.19 虚空蔵山
    コウヤボウキ
    10.19 虚空蔵山
    オオミズアオ
    10.19 虚空蔵山
    ヤブコウジ
    10.19 虚空蔵山
    アキチョウジ?
    10.19 虚空蔵山

    10.19 虚空蔵山
    オオアオイトトンボ
    10.19 虚空蔵山
    ナンバンギセル
    10.19 虚空蔵山
    イチモンジホウジャク?
    10.25 聖林寺
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