6月の自然観察日記(2003.6.30現在)

赤字は初めて見られた種)

【自然観察日記】
6月3日

  • あっという間に6月になってしまいました。それにしても時間がたつのは速いですね。6月は蛾がもっとも多くなる時期。あらゆる昆虫が活発に動きます。
  • 体長5mmほどの極小のカゲロウを2頭家内が捕まえていました。家の中に入ってきたようです。1頭は亜成虫、もう1頭は成虫です。成虫はメスなのではっきりしたことは分かりませんが、後翅の形と脈からヤマトコカゲロウと同定しましたが、どうでしょう。
    6月6日
  • 神奈川に住むI氏がお土産にと、構造色をしめす甲虫の標本を持ってきてくれました。地域で色の異なるオオセンチコガネやハムシの仲間などきれいな標本ばかり。展足もきれいにされていて感心しました。今日は一日その輝きに見入っていました。
    6月7日
  • ホトトギスの初鳴きです。いつもは5月終わりころです。今年は遅いようです。
  • 「池田人と自然の会」からホタル情報がやってきました。私の住む地域の河原にゲンジボタルが1000匹ほど発生している由。早速、夜の8時ごろ、おふくろと家内をつれ、行ってみるとびっくり。車が20台ほど所狭しととまっており、すっかり観光地になっていました。河原のあちこちにホタルが点滅しているのが見えましたが、ものの5分も経たないうちに、雷と夕立に襲われてしまい、早々と引き上げることになりました。しかし、家の近くがこんな観光地になっているとは。
  • 昆虫の本を専門に扱っている本屋「六本脚」から「昆虫と自然2003年5月号」が届きました。これにはトビケラの特集が出ています。トビケラは日本に433種記載されていて、10年間に30種の新種が記録されているそうです。まだまだ、これからの種と考えられます。何せ見た感じがほとんど同じなので、同定も大変ですね。
    6月8日
  • 京都の嵐山に行きました。桂川沿いのトイレの壁に、トウヨウモンカゲロウとキイロカワカゲロウ及び名前の分からないコカゲロウの亜成虫が一杯ついていました。夢中で写真を撮っていましたが、変な人に思われなかっただろうか。そのほか、壁にはコノハナコヤガ、クロスジアオナミシャクがついていました。嵐山公園ではモンシロチョウ、ウラギンシジミ、コミスジがいました。コミスジが飛び去った後を見てみると、マメ科の葉に青色の卵が一つついていました。
  • シンジュサンが初登場でしたが、翅だけになっていました。鳥の仕業でしょう。
    6月9日
  • ゲンジボタルがマンションの廊下にいました。近くの川にはいっぱいいるんだろうなあ。この間は雷でほとんど見れなかった。
  • トウヨウモンカゲロウが地下駐車場で見られました。
    6月14日
  • 芋生川の第2回目の定点調査です。朝からうっとうしい空でしたが、調査開始の9時半には雨になっていました。おかげで、傘をさしての調査で、捕虫網もぼとぼとでした。
    6月16日
  • 梅雨のうっとうしい日が続いています。蛾も2-30種ほど毎日見られます。今日はカトカラの仲間ワモンキシタバが見られました。6月の半ばですでに今月の蛾は160種になっています。
    6月17日
  • うっとうしい日は蛾が多い、とは思っていましたが、今日はまた特別です。1日で50数種が見られました。朝早く採集に行くのですが、8種を採集して出勤前に展翅をしました。大忙しの朝です。
    6月18日
  • マンションの廊下にゲンジボタルがいました。家内がおもしろそうにみています。先日のテレビのサスペンスでゲンジボタルが夜の9時に光らなくなるというのがありましたが、それを確かめてみたいというのです。廊下にいたゲンジボタルは雌でした。ベランダに離して観察していますと、暗くなるとかすかに光るのが見えます。毎時間みているのですが、夜の10時になっても光っているのが見えます。本当に9時消灯なのでしょうか。
    6月22日
  • モンシロチョウのような白い蝶?にしては不器用な飛び方。ホシシャクが2,3頭マンションの周りを飛び回っています。ホシシャクが飛び回っている姿は始めてみました。キアシドクガなどとよく似た飛び方です。
  • キボシオオメイガは私には初めてですが、箕面の記録では6−7月で個体数は少ないとのことです。
    6月26日
  • オオマエベニトガリバは大型のトガリバで、私には初めての採集です。箕面の記録では6−9月に採集されていて、個体数は多くないとのことです。

    【6月の観察種】

    鱗翅目(蛾)(275種)
    ハマキモドキガ科 ゴボウハマキモドキ   
    スガ科     コナガ           マユミオオスガ       コナラクチブサガ
    ヒゲナガキバガ科 カクバネヒゲナガキバガ    
    イラガ科    ヒロヘリアオイラガ     アカイラガ         クロシタアオイラガ
            ヒメクロイラガ       イラガ           アオイラガ
    キバガ科    カバイロキバガ       ウスヅマスジキバガ     フジフサキバガ
    ヒロバキバガ科 マエチャオオヒロバキバガ  ムモンヒロバキバガ
    ハマキガ科   ムラサキカクモンハマキ   ウスアミメキハマキ     チャハマキ
            ミダレカクモンハマキ    ヨモギネムシガ       ギンヨスジハマキ
            モッコクヒメハマキ     プライヤハマキ       マツアトキハマキ
            チャノコカクモンハマキ
    マドガ科    マドガ           ギンスジオオマドガ     アカジママドガ
            スギタニマドガ
    ニジュウシトリバガ科 ニジュウシトリバ   
    メイガ科    キベリトガリメイガ     シバツトガ         シロテンキノメイガ
            マエアカスカシノメイガ   トガリキノメイガ      モンスカシキノメイガ
            カシノシマメイガ      マエウスモンキノメイガ   セスジノメイガ
            カバイロトガリメイガ    クビシロノメイガ      アカウスグロノメイガ
            マツノシンマダラメイガ   ツゲノメイガ        コメシマメイガ
            キボシノメイガ       ウスベニトガリメイガ    トビイロシマメイガ
            クロモンフトメイガ     オオウスベニトガリメイガ  ホシオビホソノメイガ
            ナカアオフトメイガ     ベニフキノメイガ      フタスジシマメイガ
            シロスジツトガ       キアヤヒメノメイガ     ヒメクロミスジノメイガ
            オオフトメイガ?      クロフタオビツトガ     モンキクロノメイガ
            アヤナミノメイガ      クロモンキノメイガ     ナカムラサキフトメイガ
            ミツテンノメイガ      ホソバソトグロキノメイガ  カバイロトガリメイガ
            ツツマダラメイガ      キムジノメイガ       モンウスグロノメイガ
            ハイイロホソバノメイガ   モモノゴマダラノメイガ   キボシオオメイガ
            クロズノメイガ       ヨシツトガ         クロフタオビツトガ
            ツトガ           ソトベニフトメイガ     アカシマメイガ
            シロアヤヒメノメイガ    ハイイロホソバノメイガ   ゼニガサミズメイガ
            キベリトガリメイガ
    カギバガ科   ヒトツメカギバ       ウスギヌカギバ       スカシカギバ
            ヤマトカギバ        マエキカギバ        ギンモンカギバ
            アシベニカギバ
    トガリバガ科  オオマエベニトガリバ 
    シャクガ科   コタガツバメエダシャク   ナカウスエダシャク     ホソバハラアカアオシャク
            アトスジグロナミシャク   ヨツモンマエジロアオシャク マエキオエダシャク
            ニセオレクギエダシャク   ウスキツバメエダシャク   オオバナミガタエダシャク
            マエキヒメシャク      リンゴツノエダシャク    スカシエダシャク
            ナミガタエダシャク     マエキトビエダシャク    フタヤマエダシャク
            コシロスジアオシャク    サツマヒメシャク      ギンバネヒメシャク
            キエダシャク        ハグルマエダシャク     クロハグルマエダシャク
            ウストビモンナミシャク   ウスアオエダシャク     ホソスジキヒメシャク
            アシブトチズモンアオシャク ウスオエダシャク      キオビベニヒメシャク
            フタトビスジナミシャク   クロスジアオナミシャク   キシタエダシャク
            セブトエダシャク      フタモンクロナミシャク   ヨコシマナミシャク
            ウンモンオオシロヒメシャク チャノウンモンエダシャク  ヨスジキヒメシャク
            ナミガタシロナミシャク   ヒロバウスアオエダシャク  ヒョウモンエダシャク
            クロクモエダシャク     オオトビスジエダシャク   フタホシシロエダシャク
            ツマジロエダシャク     フタテンオエダシャク    ベニヒメシャク
            フチベニヒメシャク     フトジマナミシャク     シロホソスジナミシャク
            ウスネズミエダシャク    オオトビスジエダシャク   フタトビスジナミシャク
            サツマヒメシャク      ホシシャク         クロスジオオシロヒメシャク
            クロフヒメエダシャク    ヒメツバメアオシャク    オオアヤシャク
            オオハガタナミシャク    ウスキクロテンヒメシャク  ウラベニエダシャク
            ナミスジコアオシャク    ナミスジシロエダシャク   シロツバメエダシャク
            トビスジヒメナミシャク   ホソスジキヒメシャク    ウメエダシャク
            クロモンアオシャク     キバラエダシャク      クロテンオオヒメシャク
            コシロスジアオシャク
    オビガ科    オビガ
    スズメガ科   コウチスズメ        コスズメ          クチバスズメ
            ウンモンスズメ       モモスズメ         トビイロスズメ
    カレハガ科   オビカレハ         タケカレハ         マツカレハ
    カノコガ科   カノコガ
    ヤママユガ科  オオミズアオ        シンジュサン
    シャチホコガ科 ホソバシャチホコ      モンクロシャチホコ     モンクロギンシャチホコ
            ネスジシャチホコ      ウスイロギンモンシャチホコ シャチホコガ
            クビワシャチホコ      キシャチホコ        ツマジロシャチホコ
            クロシタシャチホコ     トビギンボシシャチホコ   ヒナシャチホコ
            セダカシャチホコ      アオバシャチホコ      オオエグリシャチホコ
            ギンモンスズメモドキ    タカオシャチホコ
    ドクガ科    ゴマフリドクガ       キアシドクガ        スギドクガ
            ニワトコドクガ
    ヒトリガ科   ムジホソバ         マエグロホソバ       オオベニヘリコケガ
            キマエホソバ        ハガタベニコケガ      ヨツボシホソバ
            ツマキホソバ        フタスジヒトリ       ゴマダラキコケガ
            フタホシキコケガ      ホシホソバ         キマエクロホソバ
            アカスジシロコケガ     ベニヘリコケガ       アカヒトリ
            ハガタキコケガ       ヤネホソバ         
    コブガ科    クロスジシロコブガ     ヨシノコブガ        シタジロコブガ
            ヘリグロコブガ       ソトジロコブガ       リンゴコブガ
    ヤガ科     チャオビヨトウ       ネスジシラクモヨトウ    ツマトビコヤガ
            プライヤキリバ       ウスアオヨトウ       ムラサキツマキリアツバ
            クサシロキヨトウ      クロクモヤガ        ウンモンクチバ
            シャクドウクチバ      タイワンキシタアツバ    シラオビキリガ
            テンモンシマコヤガ     シラフクチバ        ヒロバチビトガリアツバ
            コノハナコヤガ       ニセアカマエアツバ     アヤシラフクチバ
            オオシラホシアツバ     サッポロチャイロヨトウ   ヒメハナマガリアツバ
            ウスベニコヤガ       ナンキンキノカワガ     フサヤガ        
            ユミガタマダラウワバ    ウスグロセニジモンアツバ  アカテンクチバ
            ムラサキツマキリヨトウ   ウスキコヤガ        ワモンキシタバ
            アミメケンモン       ネジロコヤガ        シマフコヤガ
            リュウキュウキノカワガ   トビモンアツバ       ハナオイアツバ
            ウスアオモンコヤガ     スジモンアツバ       アカエグリバ
            ウンモンツマキリアツバ   ツマジロツマキリアツバ   フジロアツバ
            ツマオビアツバ       アオアツバ         シロスジアオヨトウ
            ホンドコブヒゲアツバ    ナシケンモン        アカテンクチバ
            カマフリンガ        コフサヤガ         カバスジヤガ
            フタテンヒメヨトウ     コウンモンクチバ      ギンモンシロウワバ
            キシタバ          フタキボシアツバ      フタスジエグリアツバ
            ムクゲコノハ        クロオビリンガ

    鱗翅目(チョウ)(30種)
    アゲハチョウ科 アゲハ           モンキアゲハ        アオスジアゲハ
            ジャコウアゲハ       クロアゲハ         キアゲハ
    シロチョウ科  モンシロチョウ       キチョウ          モンキチョウ
            スジグロシロチョウ     エゾスジグロシロチョウ
    シジミチョウ科 ルリシジミ         ウラギンシジミ       アカシジミ
            ベニシジミ         ツバメシジミ        ヤマトシジミ
    タテハチョウ科 コミスジ          ホシミスジ         ミスジチョウ
            ゴマダラチョウ       イチモンジチョウ      アサマイチモンジ
    テングチョウ科 テングチョウ
    ジャノメチョウ科 ヒメジャノメ       ヒカゲチョウ        クロヒカゲ
            サトキマダラヒカゲ     ヒメウラナミジャノメ
    セセリチョウ科 コチャバネセセリ

    トンボ目(17種)
    イトトンボ科  クロイトトンボ       キイトトンボ
    モノサシトンボ科 モノサシトンボ
    カワトンボ科  ニシカワトンボ       ミヤマカワトンボ
    サナエトンボ科 フタスジサナエ       タベサナエ
    エゾトンボ科  コヤマトンボ?  
    ヤンマ科    クロスジギンヤンマ     ギンヤンマ
    トンボ科    シオカラトンボ       シオヤトンボ        ショウジョウトンボ
            ヨツボシトンボ       コシアキトンボ       チョウトンボ
            オオシオカラトンボ

    トビケラ目(5種)
    ヒゲナガカワトビケラ科 ヒゲナガカワトビケラ
    シマトビケラ科 ナミコガタシマトビケラ   ウルマーシマトビケラ
    カクツツトビケラ科 トウヨウカクツツトビケラ
    ニンギョウトビケラ科 ニンギョウトビケラ

    カメムシ目(10種)
    サシガメ科   ヨコヅナサシガメ      ヤニサシガメ        シマサシガメ
    ヘリカメムシ科 ホオズキカメムシ      ハリカメムシ
    ホソヘリカメムシ科 クモヘリカメムシ
    カメムシ科   フタテンカメムシ      ツヤアオカメムシ      クサギカメムシ
            チャバネアオカメムシ

    カゲロウ目(4種)
    モンカゲロウ科 フタスジモンカゲロウ    トウヨウモンカゲロウ
    カワカゲロウ科 キイロカワカゲロウ
    コカゲロウ科  ヤマトコカゲロウ

    その他
            ヤマトフタツメカワゲラ   オオヤマカワゲラ      オナシカワゲラ
            ゲンジボタル        コクワガタ         ニセリンゴカミキリ
            アオマダラタマムシ     コガネムシ

    【写真】
    コミスジ卵
    6月8日嵐山
    キイロカワカゲロウ
    6月8日嵐山
    トウヨウモンカゲロウ
    6月8日嵐山
    コナスビ
    6月8日嵯峨野
    ネズミモチ
    6月8日嵐山
    コモチマンネングサ
    6月8日嵐山
    ヨウシュヤマゴボウ
    6月8日嵐山
    ドクダミ
    6月8日嵐山
    6月8日嵯峨野
    inserted by FC2 system