2月の自然観察日記(2004.2.29現在)

赤字は初めて見られた種)

【自然観察日記】
2月11日

  • 昨日、チャオビフユエダシャクが見られました。このフユシャクは2月終わりから3月にかけて見られる蛾です。今年は全般に早くでているようですが、テレビでは梅はいつもの年より遅れるとのこと。どちらが正しいか見物です。
    2月14日
  • 「春の使いというにはあまりにはグロテスクな」と私がいつも言っているトビモンオオエダシャクが初見です。例年より10日以上早い発生です。やはり今年の春はいつもより早く、着々と近づいているようです。今年の春の蛾の初見日を、これまでの年と比較した表をまた置くことにします。そのうち、世の中が、蛾の発生日で、気候を占うようにならないだろうか。表はこちら
    2月15日
  • 少し前に、大型ドイツ箱10箱と24箱を入れることができる整理棚が届きました。年末年始に木村工芸が安売りするというので思わず買ってしまったのです。今、蛾の標本が24箱あって、そのうち5箱はほとんど翅と翅が重なるぐらい詰め込んでいるので、これ以上は入らないと思ったからです。しかし、今までの経験では隙間があると標本はどんどん増えていくので、これもすぐにいっぱいになるかと思って、余分に買いました。今のところ、まだ2箱しか埋まっていません。空箱があると何かゆとりを感じて、幸せな気分です。
     標本箱と棚は近くに住む私の母親の家に置くことにして、先日、運びました。母は標本箱を見て、「あなたが先に死んだらこれをどうしたらいいの」と愚痴をこぼしています。もうすぐ80歳というのに、私の方が早く逝くと思っているんでしょう。しかし、これで大型のドイツ箱が45箱、整理棚が2つとなり、確かに場所を食うようになりました。考えるのは少し早いですが、今後、定年後に講座や野外観察を続けようとすると、蛾やカメムシ、カゲロウばかりというわけにはいかないので、直翅、鞘翅、双翅も増やしていかなければならないだろうか、と少し心配しています。なんせ、昆虫は種類が多いですから。
  • 先日来より、マンションの廊下の通風口のところにアカタテハ?がじっと止まったままでいます。少しでも暖かいところで冬越しをするのですね。
    2月26日
  • 今日は一気に蛾の発生です。今年初めての蛾が3種も出てきました。オカモトトゲエダシャク、クロモンツマキリエダシャク、テングアツバです。オカモトトゲエダシャクは例によって、前翅をたたんで真横に、後翅を胴体に沿ってぴっと伸ばした独特の格好をしていました。テングアツバは久しぶりに姿を見ました。枯れ葉にそっくりの形ではあったのですが、鱗粉がかなりとれて翅脈が丸見えになっていました。

    【2月の観察種】

    鱗翅目(蛾)(16種)
    ハマキガ科   ハイイロフユハマキ
    シャクガ科   シモフリトゲエダシャク   クロテンフユシャク    チャオビフユエダシャク
            トビモンオオエダシャク   シロフフユエダシャク   ウスバフユシャク
            オカモトトゲエダシャク   クロモンツマキリエダシャク 
    ヤガ科     フサヤガ          モクメクチバ       カシワキボシキリガ
            キバラモクメキリガ     スモモキリガ       キノカワガ
            テングアツバ

    鱗翅目(蝶)(1種)
    タテハチョウ科 アカタテハ  

    カメムシ目(2種)
    カメムシ科   クサギカメムシ
    サシガメ科   オオトビサシガメ

    その他  
            ナナホシテントウ      シロハラコカゲロウ?

    【写真】
    モクメクチバ
    2月3日
    フサヤガ
    2月10日
    チャオビフユエダシャク
    2月11日
    夕日
    2月11日
    トビモンオオエダシャク
    2月14日

    2月14日
    オカモトトゲエダシャク
    2月26日
    クロモンツマキリエダシャク
    2月26日
    テングアツバ
    2月26日
    シロハラコカゲロウ♀
    2月26日
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