光学顕微鏡で観察

 青い翅の謎を探るために、ディディウスモルフォを例にとり、光学顕微鏡で翅を調べてみました。蝶の翅は鱗粉と呼ばれる薄い板状の構造で覆われています。モルフォチョウには、下層鱗と呼ばれるがっちりした鱗粉とその上に並ぶ薄い上層鱗があります。鱗粉を一枚ずつ取り出して光を当てると両方とも青く光っています。つまり、青く光る仕組みは両方の鱗粉にあることが分かります。光り方は下層鱗の方が濃い色で、上層鱗は淡く透明な感じがします。下層鱗を拡大してみると無数の筋が付いていることが分かります。この筋をリッジ(ridge; 山の尾根の意味)と呼んでいます。青い光はリッジから出ているように見えます。
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