モルフォチョウの翅は構造色

 モルフォチョウの翅の色が普通の色ではないということは次の実験でわかります。上はディディウスモルフォ、下はキプリスモルフォという種類ですが、見る角度を変えていくと青色だった翅が濃い青ないし紫色に変化していきます。また、翅を横から覗いてみると色が無くなり黒く見えてしまいます。一方、翅をアルコールに付けてみると、青かった翅は緑色に変化し、輝きが減少します。さらに、トルエンに入れると青色が全く無くなり茶色になってしまいます。このように見る方向により色が変化したり、液体に浸けて色が変化することは、普通の色ではありえないことです。これはモルフォチョウの翅の色が翅に無数にある巧みなナノ構造によるものだからなのです。このように構造で生まれてくる色のことを特に構造色と呼んでいます。
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