・三草山ゼフィルス調査
【環 境】 標高350-500m、三草山
【年月日】 2005年6月12日
【時 刻】 10:30−14:00
【天 候】 晴/曇
【確 認】 採集または目撃
【観察種】
【チョウ】23種
[アゲハチョウ科] ・アゲハ(2-3) ・クロアゲハ(1) ・モンキアゲハ(5-6) ・カラスアゲハ(3-4)
・キアゲハ(1) ・アオスジアゲハ(1)
[シロチョウ科] ・モンシロチョウ(+) ・モンキチョウ()
[タテハチョウ科] ・イチモンジチョウ(2-3) ・メスグロヒョウモン(3-4)
[テングチョウ科] ・テングチョウ(+)
[シジミチョウ科] ・ルリシジミ(+) ・ウラギンシジミ(2-3) ・ヒロオビミドリシジミ(1)
・アカシジミ(1) ・ウラナミアカシジミ(1) ・ミズイロオナガシジミ(1)
[ジャノメチョウ科]・ヒメウラナミジャノメ(2-3) ・サトキマダラヒカゲ(1) ・クロヒカゲ(2-3)
・ヒカゲチョウ(3-4)
[セセリチョウ科] ・コチャバネセセリ(1) ・ダイミョウセセリ(3-4)
【その他】1種
[ゾウムシ科] ・ニセキクイサビゾウムシ
【備考】
三草山は能勢にある標高564mの山です。この山は大阪みどりのトラスト協会が一部を買い上げ、ゼフィルス保護を行っています。山のあちこちにナラガシワを植林し、下草刈りを定期的に行っています。今日はこの山で、鱗翅学会近畿支部主催のゼフィルス調査が行われました。参加者は十数名で大体は中高年の方だったのですが、学生も若干参加していました。皆、思い思いに釣り竿のような長い竿を持って、車数台を連ねて麓の慈眼寺まで行き、そこで小型車に分乗して、入り口の所まで行きました。ところが、入り口は車がぎっしりの状態で、止めるのもままならぬ様子です。実は下草刈りの団体が大勢来られていたからです。入り口で、調査用紙と腕章を受け取り、山に入りました。普段はゼフィルス採集は禁止されていますが、今日は調査の為ということで、採集が許されています。それで、皆張り切って6メートルとか8メートルとかいう長い竿を使って、ナラガシワの小枝をたたいてゼフィルスを追い出しています。
私は初めての参加で、学生と共に短い竿をもってその近くにいて、落ちこぼれるゼフィルスを採ることにしました。しかし、結局、ウラナミアカシジミ1頭を採集しただけで、ゼフィルスの姿も見ることができません。そのうち、ヒロオビミドリシジミを捕まえた方が何人も現れ、採集された蝶を見せてもらえました。しばらくいたのですが、蝶の飛ぶ姿も余り見られないので、場所をA地点からD地点に移し、そこで粘ることにしました。ちょうどイボタの花が咲いていて、いろいろな蝶が訪れました。私たちはいつしか、ゼフィルスをあきらめ訪花する蝶を追いかけました。ゼフィルスに関しては、途中アカシジミが高い小枝に止まったのを確認しただけでした。私は近くの山頂にも行きました。ともかく、狭い山域ですが、下草刈りの人、鱗翅学会の人、それに、ハイキングの団体で、人人人一杯の状態です。頂上もハイキングの団体が大勢昼食中でした。頂上からの眺めは素晴らしく、遠く五月山や中山付近が遠望されました。
そろそろ2時近くなって採集も終わりに近づきました。結局、採集は1頭だけで、報告するのも恥ずかしいなと思っていた頃です。ふと下草を見やるとなにやら白い蝶の姿が。驚いてみると、ヒロオビミドリシジミでした。これまで、上ばかり見上げていたのですが、足下にいたなんて。しばらくすると、一緒に行った学生も下草に止まっているミズイロオナガシジミを捕まえ、結局、4種類を確認することができました。
集合場所に行き、種類の確認をしました。結局この日は、ウラジロミドリシジミ、ウラゴマダラシジミを加えた6種が確認されたと報告がありました。私どもは、6種中の4種なのでまあまあというところでした。主催者の方から研究用にと、袋に入れたヒロオビミドリシジミ一頭をいただき、なんだか得をした感じです。帰りの車のなかで別の方が、やはり下草にいたミドリシジミをみつけたと言っておられ、この時間帯は下草にいるのかもしれません。上ばかりみていて見過ごしたのかもしれないのが少し残念ですが、いずれにしても良い経験ができました。これからも参加してみたいと思いました。
【写 真】